2017/12/20 移籍と転職 バドミントンと組織の激動

いよいよ今週末に全国小学生大会が開催されます。とはいっても、練習は何か特別なものというわけではなく、この1年間やってきたことのおさらいといった感じです。半年前の身体能力では難しかったものも、基礎基盤の底上げがされた今の身体能力で、ひとつひとつ振り返りながら、実践練習をしています。

子供以上に保護者の方が、ストレスが溜まってきている感じなのは例年の事ではありますが、この緊張感が良い方向に向いてくれれば良いなと思います。一部、体調を崩している子もいますが、それでも来るものは来てしまいます。今、出来る事を一生懸命やるだけですね。

日曜日には、クリスマス会の後に、出場3ペアの壮行会を行いましたが、みんな不安だけどやっぱり「勝ちたい!」という気持ちが伝わってきました。それでもあれこれ気負うことなく、全力で楽しんで来て欲しいです。

全小で今年のバドミントンも終わりを告げます。新年からは新しい目標に向けての再出発。こんな事を考えながら今年一年もいろいろあったなと考えてしまいました。中でもジュニアのメンバー数が激増した事が一番大きな変化でした。

新しい人が増え、価値観の違いなどによる摩擦なども起きました。会社などでも似たような事もあるので、個人的にはよくあるトラブルなのですが、経験の少ない方にとっては無駄に神経をすり減らす事もあったのかなと思います。

人が増え(ハイパーインフレ)、ジュニアにバブルが到来。しかしある時、そのバブルが弾けました。その後に期待をもって時間やお金を投資した人に「負の思い」が膨らみ、空気が澱み、全体的な停滞感が漂いはじめました。コート数は足りない、人手も足りない、排他的と感じる言動などから生まれる不信感、そしてそれに対する過剰反応、尾ひれのついた噂話が広がるなど、保護者の中に良くない雰囲気が広まってしまった時期もありました。

こういった空気の中で、一番被害を受けるのは誰か?それはもちろん子供です。その中でも、上級、中級、初級とわけるなら影響を最も多く受けるのが中級クラスの子供たちです。上級クラスは、これまでやって来た自分自身の信念や優先的なコート利用がありますから、折れません。初級クラスは、そこまで深く関わってきてはいませんし、コート以外でも上達するレベルですから、なんか変くらいにしか思いません。

中級クラスは、より多くの希望をもってジュニアのバブルに時間を投資していた矢先であり、信念が固まろうという時期ですから、バブルが弾けたときの精神的ショックは上級、初級に比べてより大きなものとなります。そしてその親も精神的に大きなダメージを受け不安定な状況ですから、親から良い方向に話が進む事はほとんどありません。「辞めよう」という選択が最適解として導き出されます。

まさに、会社の方針がある時を境にガラッと変わり、中間の社員に大きな精神的動揺が広まり会社を辞めていく、これと同じような事が起きてしまいました。ジュニアクラブという組織もまた会社と同じように、山あり谷ありであることを感じ取る事が出来ました。

話がしんみりしてしまいましたが、良い悪いの話ではなく、人が集えば似たような事が起きるというだけです。特別な会社が無いように、特別なジュニアクラブもありません。どこであっても似たようなものです。

実際に、うちのジュニアで起きたことは、他のクラブでも起きている事でしょう。起きて当然の事と思い、過剰反応しない事。これにつきます。私も会社の上層部に近いところにいることもあり、上で決まる突然の変化の裏側をみてきました。突然の変化は論理的な判断ではなされません。9割が感情です。怒りや悲しみが根っこにあります。ほぼ怒りなのですがね。

中間層以下に広まる際、伝えられる論理説明部分はあくまでも後付にすぎませんので、「なんか変」と多くの社員が違和感を感じるのも当然なのです。違和感から始まり不信へと発展し、論理武装して戦おうとしますが、相手は感情ベースですから戦いになりません。結果的に「何を言っても無理だ」となって「辞める」となるのです。

これからも突然の大きな変化が起きる場合もあるでしょう、その時にどう対応すれば良いのか?それを習得しておいて欲しいと思い長々と書いてしまいました。発端となった人の感情を理解し、その感情が納まるような対応を地味に続け、ほとぼりがさめるのを待つ。理解者が増えたと上が感じて初めてようやく中間層たちが再出発できる道がまた開けます。中間層の組織での生き方。面倒くさいですが、上はいつでもどこでも勝手なものです。勝手には良い面も良くない面もありますが、わかってしまえば良い面を活用できるのです。

もし仮に今現在、ジュニアの移籍や転職を考えている方はこの事をよく考えて欲しいなと思います。まぁ、一番楽なのは一匹狼ですかね。移籍するくらいなら「私、失敗しないから」と一匹狼で頑張る事も頭にいれてみて下さい。組織の後ろ盾が必要だと感じた時に移籍を考えれば良いのですから。まだまだ若さある今なら組織に依存する必要はないと思います。TVドラマ「ドクターX」が高視聴率を続けるのも日本国民の「脱組織」の願望が根っこにあるのかもしれませんね。

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