2017/05/23 試合中の異常行動 バドミントンと熱中症

今日は試合当日の熱中症についてメモをしておきたいと思います。普段の練習であれば、熱中症に対する注意は多くのジュニアチームでも考えていると思いますが、これが本番の試合となるとケアがなかなか難しいのかなと思います。

みんなで応援したりと熱気に溢れてしまうが故に、リフレッシュするタイミングを忘れ、試合をしていないのにも関わらず体温があがりっぱなしのままである事も多いです。また試合をしている子達は、準々決勝や準決勝あたりともなると、体育館の室温も徐々に上がり始め、選手もその中で必死になって戦います。

15点ゲームから21点ゲームに変わったり、小学生でも長ければ30分近く戦い続けます。試合が終われば線審やアドバイスを聞いたりと、なかなか体温の解放する時間をとれません。普段、この環境になれていない人であれば、間違いなく熱中症になる状況です。

先日のABC予選でも、うちのジュニアの男の子が、準々決勝あたりから徐々にきつそうに戦いっていました。準決勝の試合中には、点数的には勝っているのに、ラリーの主導権も握り続けているのに、どことなく元気がなく、試合に勝ってもボーっとしていました。

みんなのところに戻ってきたので、声をかけてみると、明らかに反応がいつもと違いボーっとしていました。首筋を触ると熱がこもっていたので、これはと思い、急いで他の子供たちのアイシングを寄せ集め、体を冷やしてやっと反応が戻ってきました。

次の試合までの10分間で出来うる限りのケアを行い、決勝戦へと赴きましたが、さすがにそれで勝てるほど甘い世界ではありません。その子の保護者に話を聞いてみると、準決勝の様子をみて、「点数を確認する回数が多くてなんでだろう」と思っていたそうです。

以前の他のオープン試合で同じような症状が出て、結局、試合後に救急車で搬送された子の保護者の方から聞いていた時の様子とまさに同じでした。「サーブの左右を間違える」「点数が頭に入らない」など普段なら当然間違えないようなことが起こる。

ラリー中ではなく、ラリーとラリーの間の所作にいつもと違ったものである時は、その子の中で、異変が起きている。これを疑ってみて良いと思います。何もなければそれでよいですが、起きてからでは遅いのが体の異変ですからね。

サーブの左右を間違えたり、点数の確認が頻繁すぎる、声掛けに対する反応が鈍いなど、あれっと思った時には、体に触れて熱がこもり過ぎていないかを確認し、アイシングなどをすぐにしてあげないといけません。

今回、熱中症の初期症状が出てしまった子は、残念ながら決勝で負けてしまったわけですが、決勝で勝った子が実は、以前、救急車で運ばれた子でした。優勝した子は、その苦い経験をもとに、このABC予選の最中、頻繁にアイシングを行い、そして、定期的に涼しいところで体温をさげ、こまめに水分を補給する姿を見かけました。自分でしっかり体の事までケアする準備もできていた点でも、トーナメントでの戦いを有利に運んだのでしょう。

こういった差は暑さが増す季節になればなるほど、大きいです。他の子も見習って欲しいものです。うちのジュニアの子だけでなく他のジュニアの子もそうでしたが、着替える事無く、おしゃべりしながら、おにぎり食べて、飲むゼリーを飲んで、カロリーメイトを食べてと・・・そんな子ばかりでした。試合に向けての食事、水分補給になっていましたか?試合に向けてしっかり準備している子もいる中で、気分がおやつタイムでは最高のパフォーマンスは出ませんよね。

最後に「他人の子も自分の子と思え」これが熱中症の早期発見には一番、大切な事です。バドミントン中の仕草が普段と違うかどうかは、練習を見ていない親では気付きにくいものです。声掛けも普段していないとなかなか出来るものではありません。

多くの保護者が他の子みんなを我が子のように見守ってあげる環境が、我が子も守ってもらえる環境となります。試合現場での熱中症にはくれぐれもご用心。練習のときより危ないです。親も子も試合に熱中しすぎて見落としてしまうからです。

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