2016/01/05 サボりぐせのある子はがんばっている バドミントンと心肺機能

新しい年の練習も今週から始まる。いろいろジュニアの子供達を観察してきて感じたことの中で、年の初めに書き残しておきたいことを今日はメモしておく。それは、ジュニアの子供たちと、大人との大きな違いです。大人の視点だけで考えると見落としてしまうものでもあります。そして、子供の将来を左右しかねないものでもあります。

子供達の体力は、本当にバラバラです。そこで、練習の負荷バランスを考えて、体の大きい、小さいで練習メニューを変更することが多いです。この方法を使うことで一定の練習負荷のバランスは取れます。低学年と高学年というわけ方もこれに近いです。

しかし、このわけ方はあくまでも体を外からみただけの分け方に過ぎません。ジュニアの子供達の心肺機能という内的な視点でみると、心拍数、血流量など命に関わる運動負荷の部分が、正確には反映されないのです。

体が大きい高学年であっても、心肺機能が周りの子に比べて未熟であれば、一見、力を抜いてトレーニングしているように見えても心拍数は極端にあがってしまっている可能性があります。なぜ彼が途中でいつも力を抜くのか?という疑問に対して、あいつはサボりぐせがあると決めつけるのは早いのです。本当に、体を守るために力を抜いていることがあるのが、ジュニアの時期だからです。いつもさぼっているように見えている子が実は一番心拍数を高め負荷の高いトレーニングをしているという事もあるのです。

逆に、体の小さな低学年の子でも、心肺機能の成長が早く、上の学年並みの場合もあります。こんな子には、小さな学年のトレーニングではせっかくのその心肺機能をより成長させるトレーニングにはならず、練習なんて楽勝という思い込みが出来てしまいます。もちろん練習はきつければ良いわけではありませんが、負荷トレーニングという意味では、十分な負荷を与えられていないという意味です。そして、こういった心肺機能の成長の早い子で怖いのは、他の子の心肺機能が追いついてきた時に、それまで優位だったものがなくなり挫折感を味わいやすいという面です。

筋肉や骨格の成長が早い子がジュニア時代にすばらしい成績を残したのに、他のみんなも同じように体の成長がなされたときに一瞬でバドミントンで追い抜かれるといった事があるように、心肺機能についても成長の差が大きくそれがバドミントンの結果にも多大な影響を与えていることをしっかり認識しておく必要があるのです。

少なくとも練習中に休みを申し出た子に対しては、無理をさせず、まずは脈拍を測ってあげることなどから始めてあげると良いです。十分に体に血液が回るように横にしてあげるのも大切です。サボりぐせという言葉で片付けず、体が発した危険信号と毎度毎度注意を怠らないことが大切です。心肺機能は命に関わるものですからね。もちろん本当にサボる子も出てくるかもしれませんが、脈拍を測ってあげることで嘘はバレるので、長続きはしなくなります。

バドミントン旅行が出来る宿